剪定とブドウの木の病気
剪定の時期に入ってきました。
しかし、今日もお天気がいまひとつ。 シトシトと冷たい雨が降ったりやんだりです。


雨にあたりながらの作業は寒いばかりではなく、作業の効率を悪くするうえ、
ブドウの木にいろいろな病気をもたらす原因にもなりうるのです。
この剪定の時期に気をつけなければならないのが
Eutypa Dieback (ユータイパ・ダイバック)という病気です。
このユータイパは細菌の胞子(生殖細胞)がブドウの木の維管束の
組織の中に入り込み、成長を妨げる病気です。
このユータイパの胞子は空気中に散乱しており、
ブドウだけではなくいろいろな植物に付着します。
剪定した枝の切り口からこの細菌が付着し、ブドウの木を弱らせ徐々に成長を妨げます。
古い木になるほど枝の切り口が大きくなり、ユータイパの細菌が付着しやすくなります。
細菌の付着防止のために切り口に、特殊な溶液を塗り空気と触れさせないようにすることもあります。
この病気は事前に防ぐことが一番大切なことで、雨の日に太い枝の切り落しは避けるようにします。
雨による湿度で枝の切り口が乾きにくくなるうえ、空気中にいる細菌も活発化します。
雨が降ったからといって作業を休んでばかりですと冬季雨の多いニュージーランドでは作業は進みません。
細心の注意をはかり、ブドウ栽培責任者の判断により作業が進められてゆきます。
以下の写真は参考資料で大沢ブドウ園の写真ではありません。
↓ユータイパにかかったブドウの枝の切り口

↓成長を妨げられたブドウの木

ブドウはバラと同じでとでも病気にかかりやすい植物です。
かかる病気もとても類似しています。
今日ではいろいろな研究と技術が進み、ブドウが病気になることを事前に防ぐことも
容易になりましたが、その昔ブドウ園ではバラの木を植え、バラが病気になったら
ブドウの木にも気をつけるようにする為に植えられていたのです。